新卒で特許事務所に入所してついていけるのか?

特許

新卒で特許事務所に入所してついていけるのか?

新卒で特許事務所に入所しても仕事しにくい、というようなことをネットや人からよく聞きますが本当なのでしょうか?
新卒で特許事務所に入所し、10年弱が経過した私の考えについて記載します。
私の経歴については、弁理士ジェイの自己紹介の記事に記載しています。

結論

結論からいいますと、私は、新卒で特許事務所に入所しても余裕でついて行けるし、むしろ新卒で入る方が有利な点があると考えています。
ただ、一意見としてとらえていただければと思います。

メリットその1

1つ目のメリットは、明細書の記載の仕方、仕事の仕方などを、かなり細かいところまで教えてもらえることです。
転職などで特許事務所に入所した人に対しては、教える側が気を使って細かいところまでは教えてくれないことがあります。
特に高齢で特許事務所に転職した場合は、大まかな記載のエッセンスだけ教えて、かなり細かいところまでは教えてもらえないケースもよく見てきました。
新卒で入所した人の方が仕事ができるパターンも多く見てきました。
新卒で入所した人は、学生の頃から特許事務所に興味を持ち行動した人であるため、知財業務に関する熱意が強い人が多く、その分成長も早いように思います。

メリットその2

2つ目のメリットは、弁理士試験に取り組みやすいことかと思います。
特許事務所は、試験直前くらいになると特別休暇をくれることが多く、試験勉強に大して応援してくれます。
当然試験に合格した先輩方もいっぱいいらっしゃるので、勉強の仕方、いい講座、ゼミ等の情報を得やすいです。

メリットその3

3つ目のメリットは、知財経験年数を稼ぎやすいことです。
この仕事に限ったことではないかもしれませんが、特に明細書作成等は、経験を積むほどレベルがあがるため、生涯この仕事で働く!との気合があるのであればなるべく早くこの業界に入った方が良いとも言えます。

デメリット

正直、私は新卒で特許事務所に入ったデメリットをあまり感じていません。
技術の知識も、メーカーから特許事務所に移った人とさほどデメリットも感じません。
そもそも前職で経験していた技術分野を転職後の特許事務所でそのまま使えることも少なく、結局一から勉強しないといけないので、そこは新卒入所の人とあまり変わらない気がしています。
唯一、前職でメーカーに勤めることの利点としては、発明者の立場で出願の経験ができる、というくらいかと思います。
さすがに新卒で特許事務所に入ると、この経験はできないです。
ただ、この経験がないからといって特に不便なことも業務上不利なことも特にないかと思います。

もし新卒で特許事務所を入所することを検討されている方で不安な方がいれば、少しでも自信を持っていただければ幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました